アメリカ英語とイギリス英語の違い

第二言語として英語を学ぶ私たちにとって、英語をひとまとめにしてしまいがちですが、アメリカ英語とイギリス英語は違う言語と考えいているネイティブも多くいます。アメリカ英語、イギリス英語だけでなく、オーストラリア英語、シンガポール英語、インド英語などそれぞれの癖ごとに違う言語と言ってもいいほどです。

大まかににアメリカ英語とイギリス英語では、発音・単語・文法表現が異なります。

ここでは、アメリカ英語とイギリス英語の単語や文法の違いについてまとめました。

アメリカ英語とイギリス英語で違う単語

スペルが違う単語

  1. (米)「ーer」(英)「ーre
  2. おそらくアメリカ英語とイギリス英語でまずはじめに気が付く違いですね。「Player」、「Bigginer」などの動作主を表す接尾辞「ーer」以外の名詞の語尾が変化します

    単語 アメリカ英語「ーer」 イギリス英語「ーre」
    劇場 Theater Theatre
    中心 Center Centre
    繊維 Fiber Fibre
    リットル Liter Litre
    メートル Meter Metre
  3. (米)「ーor」と(英)「ーour
  4. 「ーer」と同じく、「Actor」、「Director」などの動作主を表す接尾辞「ーor」以外の名詞の語尾が変化します

    単語 アメリカ英語「ーor」 イギリス英語「ーour」
    Color Colour
    ユーモア Humor Humour
    Rumor Rumour
    振る舞い Behavior Behavior
    隣人 Neighbor Neighbour
  5. (米)「ーize/yze」と(英)「ーise/yse
  6. ギリシア語の「~にする[-izein]」 に由来する動詞の接尾は、アメリカ英語では「ーize/yze」、イギリス英語では「ーise/yse」となります。ですが、オックスフォード英語辞典などではアメリカ英語「ーize」→「ーize」のままです。「ーyze」は「ーyse」に変化します。イギリスの新聞など大衆ではイギリス式の「ーise/yse」を使用しますが、ネイチャーなどの学術的な雑誌などでは「ーize/yse」を使用します。
    名詞形にする場合も「z/s」はそのままです。

    単語 アメリカ英語(動詞)「ーize/yze」 アメリカ英語(名詞) イギリス英語(動詞)「ーise/yse」 イギリス英語(名詞)
    謝罪する Apologize apology Apologise apology
    完結する Finalize Finalization Finalise/Finalize Finalisation/Finalization
    組織する Organize Organization Organise/Organize Organisation/Organization
    認識する Realize Realization Realise/Realize Realisation/Realization
    認める Recognize Recognition Recognise/Recognize Recognition
    分析する Analyze Analysis Analyse Analysis
    麻痺させる Paralyze Paralysis Paralyse Paralysis
  7. (米)「ーense」と(英)「ーence
  8. アメリカ英語で「ーense」で終わる名詞は、イギリス英語では「ーence」に変化します。「Licence」の場合、「License」を用いられることの方が多いです。また、「ーive」や「ーable/ible」を修飾して形容詞化するときには、イギリス英語の場合でも「Defensive」、「Defensible」など「s」を用います。

    単語 アメリカ英語「ーense」 イギリス英語「ーence」
    防御 Defense Defence
    攻撃 Offense Offence
    免許 License Licence
    ふり Pretense Pretence
  9. (米)「ーog」と(英)「ーogue
  10. 単語 アメリカ英語「ーog」 イギリス英語「ーogue」
    カタログ Catalog Catalogue
    会話 Dialog Dialogue
    モノローグ Monolog Monologue
  11. (米)「-e-」と(英)「-ae/oe-」
  12. ギリシャ語が語源の単語では、イギリス英語ではギリシャ語のスペルを保持しています。学術用語に多いです。「Maneuver/Manoeuvre」は中の「-ae/oe-」と、接辞の「ーer/re」が変化する単語です。

    単語 アメリカ英語「-e-」 イギリス英語「-ae/oe-」
    考古学 Archeology Archaeology
    下痢 Diarrhea Diarrhoea
    百科事典 Encyclopedia Encyclopaedia
    エストロゲン Estrogen Oestrogen
    策略 Maneuver Manoeuvre
  13. 語尾の l(エル)
  14. 「Cancel, Travel」など「母音+L」で終わる動詞の変化では、アメリカ英語ではそのまま「ーed, ーing」が付け加えます。イギリス英語では、語尾にLを加えてから「ーed, ーing」が付け加えます。

    単語 アメリカ英語「+ed」 イギリス英語「+led/ling」
    Cancel Canceled Cancelled
    Counsel Counselor Counsellor
    Label Labeled Labelled
    Signal Signaling Signalling
    Travel Traveler
    Traveling
    Traveller
    Travelling
  15. そのほかの異なる単語
  16. 単語 アメリカ英語 イギリス英語
    小切手 Check Cheque
    灰色 Gray Grey
    縁石 Curb Kerb
    カビ Mold Mould
    パジャマ Pajamas Pyjamas
    Story Storey
    硫黄 Sulfur Sulphur
    タイヤ Tire Tyre
    ヨーグルト Yogurt Yoghurt, Yogurt
    ウイスキー Whiskey Whisky

まったく異なる単語

イギリス英語とアメリカ英語では、使う単語自体が違うものもあります。イングリッシュ・スピーカーと会話するときはどちらでも意味は通じますが、英語学習者では学ぶ英語によって意味を知らない場合もあるので注意が必要です。

単語 アメリカ英語 イギリス英語
おしり Ass Arse
なす Eggplant Aubergine
Fall Autum
お勘定 Check Bill
ポテトチップス Chips Crisps
アパート Apartment Football
サッカー Soccor Football
休暇 Vacation Holiday
セーター Sweater Jumper
高速道路 Highway Motorway
紙幣 Bill Note
歩道 Sidewalk Pavement
ガソリン Gas Petrol
行列 Line Queue
生ゴミ Garbage Rubbish
トイレ Bathroom Toilet, Loo
地下鉄 Subway Tube, Underground
地下道 Underpass Subway
蛇口 Faucet Tap
ケチャップ Ketchup Tomato Sauce
スニーカー Sneakers Trainers
ズボン Pants Trousers
飛行機 Airplane Aeroplane
チョッキ Vest Waistcoat
大学 College Uni

アメリカ英語とイギリス英語で違う文法

動詞の活用が違う

イギリス英語とアメリカ英語では、動詞の変形が違う単語があります。

  1. [ーed]→[ーt]
  2. [原型のまま]→[ーed]
また、「Go」の分詞形[been]、[gone]のどちらもイギリス英語で使いますが、ニュアンスが変わります。

動詞の原型 分詞(アメリカ英語) 分詞(イギリス英語)
Burn(燃える) Burned Burnt
Dream(夢を見る) Dreamed Dreamt
Fit(合う) Fit Fitted
Go(行く) Been Gone
Hang(吊す) Hanged Hung
Kneel(ひざを曲げる) Kneeled Knelt
Lie(嘘をつく) Lied/ Lain Lay/ Lied
Learn(学ぶ) Learned Learnt
Light(照らす) Lighted Lit
Mean(意味する) Ment Meant
Smell(匂いがする) Smelled Smelt
Spell(綴る) Spelled Spelt
Spill(こぼす) Spilled Spilt
Spoil(台無しにする) Spoiled Spolt
Swell(腫れる) Swelled Swollen

アメリカ英語とイギリス英語で違う表現

TakeとHaveの使い方

アメリカ英語とイギリス英語で、「Shower/Bath」、「Meal/Breakfast/Lunch/Dinner」、「Seat」を使うときの表現が異なります。

アメリカ英語「Take」 イギリス英語「Have」
Shower/Bath I take a bath after backed home. I had a shower this morning.
Meal/Breakfast/Lunch/Dinner I didn't take breakfast this morning. Shall we have dinner at restruant?
Seat May I take this seat? I have a seat in the stadium

完了形を多用する

イギリス英語では、「I've got 〜」のような完了形をよく使います。時制や経験を表すときに使う完了形ですが、イギリス英語では、”所有”を表すときにも使われます

  1. I’ve got a sister.
  2. 「新しく姉妹ができたと」いう意味ではなく、「姉妹がいる」と言う意味になります。アメリカ英語では、「I have a sister.」と表現します。

  3. I’ve got some money.
  4. 例えば、高級レストランのディナーに招待されたときに「お金は足りるの?」という質問に対し、「十分だよ/足りるよ」というニュアンスの意味になります。「ギャンブルで一儲けした」という意味ではありません。

時間の表現が違う

イギリス英語では基本的には、30分より前だと「past」を使い、30分より後は「to」を使います。アメリカ英語では「till」と「after」を使います。

時間 アメリカ英語 イギリス英語
8:45
(eight forty-five)
quarter till nine quarter to nine
9:10
(nine ten)
ten after nine ten past nine
15 minuts fifteen minutes a quarter of an hour
30 minuts thirty minutes half an hour
45 minuts forty-five minutes three quarters of an hour
90 minuts ninety minutes an hour and a half

形容詞・副詞の意味

イギリス人は、形容詞や副詞を多用します。

  1. Lovely
  2. 「かわいい」意外にも「nine」や「good」の意味でも使われます。

  3. Abusolutely(副詞)、Confident(形容詞)、Quit(形容詞)
  4. 「I'm confident that this book is absolutely great.」、「This situatoin is quit difficult for us.」など。「Abusolutely」は本当によく耳にします。

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